NEDO先導研究プログラム/未踏チャレンジ2026年度 傾向と対策







傾向と対策|NEDO先導研究プログラム/未踏チャレンジ 2026年度


傾向と対策ガイド|Kouboost

NEDO先導研究プログラム/未踏チャレンジ
2026年度 傾向と対策

脱炭素社会の実現に向けた「30年先の社会実装」を目指す革新的技術シーズ育成プログラム。締切まで日数僅少のため、本ガイドを活用して万全の準備を。

⚠ 締切:4月1日(水)正午
Q&A受付:3月31日(火)正午まで
予算上限:2,000万円/年(4年間・NEDO100%委託)
対象研究領域:A〜E の5区分
最重視評価:革新性・独創性


制度の概要と位置づけ

NEDO先導研究プログラムにおける本事業の立ち位置

NEDO先導研究プログラムの3本柱

NEDO先導研究プログラムは、以下の3事業で構成されます。未踏チャレンジは最大規模の事業です。

  • 新技術先導研究プログラム
  • フロンティア育成事業
  • 未踏チャレンジ(本事業・最大規模)

「30年先」という特殊なコンセプト

他のファンディング機関との本質的差異は、「現時点で実用化までの確実な見通しをつけることが困難であること」が応募条件であることです。これは意図的な設計であり、企業が単独で長期研究に着手しにくい「市場の失敗」領域への国家的投資を目的としています。

本事業の対象研究者像
主に30歳代の若手研究者を中心としていますが、年齢制限はありません。採択後はプログラムオーガナイザー(PO)による研究指導・管理に服従する義務があります。

制度スペックサマリー

最大4年
研究期間
(原則3〜4年、中間評価2〜3年後)

〜2,000万
円/年・件(500万〜上限)
4年総額:最大8,000万円(間接費込)

100%
NEDO負担率
(委託事業・自己負担なし)

5領域
研究開発テーマ対象領域
(別紙2:A〜E区分)

応募資格

対象・形態 要件・条件
対象機関 企業及び大学等で構成する産学連携体制、または大学等のみの体制(国立研究開発法人は大学等に含む)
企業単独 応募不可。委託予定先の企業から大学等への再委託も認めない
大学等のみ 現時点で連携先となる企業を模索していることが条件。事業開始3年目までに企業の研究者等を外部有識者等として登録すること
国立研発法人 民間企業への再委託・共同実施(再委託先・共同実施先への資金の流れがないものを除く)は不可
共同提案 複数法人が連帯してNEDOとの間で委託契約を締結することを想定する提案(再委託・共同実施と異なる)
研究開発拠点 本邦内に研究開発拠点を有すること(外国企業等との連携は可)

採択後の義務事項

採択されたら必ず履行しなければならない4つの義務:

  • ① プログラムオーガナイザー(PO)による研究開発内容等への助言等に従うこと
  • ② 研究開発推進委員会の設置・運営を行うこと
  • ③ NEDOが別途実施する調査に協力すること
  • ④ 委託期間終了時に本委託事業の成果報告会で成果を報告すること

年次変化の比較(前年度→2026年度)

2026年度公募における変更点・注意点

項目 2026年度の内容 変化・注意
応募締切 2026年4月1日(水)正午 要確認重要
GビズID 必要(取得に2週間以上かかる場合あり) 注意
特許出願非公開制度 別紙1で詳細規定・対応義務(経済安全保障推進法) 強化NEW
研究領域(別紙2) A〜E(5領域)継続 変化なし
予算規模 500万〜2,000万円/年(同等) 変化なし
研究期間 最大4年(継続) 変化なし
e-Rad手続き 2025年12月以降変更あり(要確認) 変更CHG
応募方法 jGrantsのみ(継続) 変化なし
EBPM対応 採択後の情報提供・データ提供協力が必要(明記) 明記CHG
2026年度特に注意すべき3つの変化:

  • 経済安全保障推進法に基づく特許出願非公開制度への対応が求められる(違反した場合は刑罰の対象)
  • e-Rad運用が2025年12月以降変更されており、手続き方法に要注意
  • GビズIDの登録に2週間以上かかる場合があると公募要領に明記——今すぐ確認を

5つの研究領域(別紙2)

研究領域A〜E の内容と対象外条件

自身の提案がA〜Eのいずれかの領域に明確に適合することを提案概要で説明する義務があります。領域不整合は審査対象外になりうるため、慎重に確認してください。

研究領域 A

次世代省エネエレクトロニクス

省エネに資するエレクトロニクス技術。デバイスやそのドライバおよびシステムに関する提案、電力ネットワーク等の高効率化や省電力化に関する提案。

材料開発に特化した提案

研究領域 B

環境改善志向次世代センシング

省エネルギーに貢献する従来にないセンサ・センシング技術・センサシステムに関する提案。新原理の利用、アクチュエータを含む能動センシング、新規対象のセンシングなどを含む。

材料開発に特化した提案

研究領域 C

導電材料・エネルギー変換材料

電子デバイスへの応用が期待される材料開発や超電導をはじめとした革新的な導電材料開発、あるいは従来にないエネルギー変換材料開発の提案。

従来技術の応用開発の提案 / 研究領域Dに相応しい材料に関する提案

研究領域 D

未来構造・機能材料

これまでにない構造材料や新たな機能を有する材料(複合材料)・計算機科学による新しい概念を持つ構造・機能材料の実現・新たな材料生産プロセスや金属等の高効率リサイクル技術。

材料開発でない提案 / 研究領域Cの対象となる材料

研究領域 E

CO₂有効活用

カーボンリサイクル技術を用いた合成燃料・化学品等の製造(安価なCO₂フリーH₂の供給を含む)。人工光合成を用いたCO₂から有用化合物の製造。

CO₂固定のみで有効活用を含まない提案

提案概要の必須記載事項

記載事項 内容・注意点
研究概要 jGrantsに入力する「技術的ポイント」をそのまま転記(内容の一致が必須)
CO₂削減効果 研究開発に成功した場合のCO₂削減効果を概算で記述(省エネ効果:原油換算=○○kL/年、CO₂排出削減量=○○ton-CO₂/年)
研究フェーズ 未踏チャレンジで行う研究のうち、どの部分が取組みの初期段階にあるかを説明
領域適合説明 申請した研究領域に自身の提案が該当することの明示的な説明(曖昧な記述は不可)
国家戦略 提案技術と最も関係する国家戦略を1つ選択(複数選択不可・他の行は削除)

審査スケジュール

応募から契約までの主要マイルストーン

2026年3月31日(火)正午
Q&A受付締切
この日以降の問い合わせは一切受け付けない。疑問点は今日中にmitou@nedo.go.jpへ送付すること。

2026年4月1日(水)正午
応募締切(jGrants)
  • jGrantsの申請は提出期限を厳守。正午を1分でも過ぎると受付不可
  • 再提出は受付期間内であれば何度でも可能
  • 応募状況により延長の場合もあり(過信は禁物)

4月上旬〜
案件検討(書面審査)
NEDOによる書面審査・一次評価。革新性・独創性が最重視される。

4月下旬
ヒアリング要否の連絡
  • ヒアリング対象者への連絡。出席依頼とヒアリング日時確認
  • 個別のお問い合わせには応じられない

5月上旬〜中旬
対面ヒアリング審査
書面審査で一定の評点を得た提案のみ実施。代表者が出席する必要がある。

5月下旬
採択審査委員会(外部有識者による最終審査)
外部有識者による審査 → NEDO内の契約・交付審査委員会 → 最終決定。

6月上旬(予定)
委託先公表(プレスリリース)
採択案件はNEDOウェブサイト等で公開。不採択の場合は理由と共に通知される。

7月ごろ(予定)
契約
業務委託契約締結。4年計画の場合、初回契約期間は2年後の9月を契約期日とすることが原則。

審査・評価基準(公式7基準)

NEDOが公示する評価軸と暗黙の採択傾向

1
公募目的との整合性【必須】

「事業開始後30年先の社会実装を見据えた革新的な技術」であること。実用化が近い・見通しが立っている提案は除外される。

2
研究領域との整合性【必須】

別紙2(A〜E)のいずれかに該当すること。領域不整合は審査対象外になりうる。積極的に適合根拠を記述すること。

3
★ 研究開発テーマの革新性・独創性【最重視】

公募要領に「特に、研究開発テーマの革新性・独創性を重視します」と明記。非連続的なブレークスルーを生む可能性があるテーマが高評価を得る。「既存技術の改良」との差別化を明確に示すことが重要。

4
技術的実現可能性

予備実験データ等による基礎的な技術的実現可能性の提示。「可能性がある」ではなく具体的な根拠を示す。

5
研究開発計画の妥当性

年次マイルストーン(各年3月の達成目標)の明確さ・現実性。定量的な目標設定が求められる。

6
研究開発成功時の波及効果・インパクト

CO₂削減効果の定量的推算。社会実装シナリオとインパクトの大きさ。「30年後にどう変わるか」を具体的に描く。

7
国家プロジェクト化や社会実装に向けた構想の妥当性

30年後の社会実装に向けたシナリオ。研究終了後に国家プロジェクト・産業化につながる筋道を示す。

+
研究開発体制の妥当性(追加)

産学連携体制の役割明確化。3機関以上が参加する場合は合理的理由が必要。代表機関と参画機関の役割分担を明示すること。

採択実績から読み取れる暗黙の評価傾向

過去採択案件の共通特徴:

  • 「30年後」の社会実装像が具体的に描けている
  • 現状技術との差分(革新ポイント)が明確——「技術原理の発見」に近い提案が多い
  • CO₂削減の経路が説明可能(間接的でも可)
  • 若手研究者(30代)が中心(年齢制限なし)
  • 過年度採択テーマ例:SiC量子センサー、スマートグリッドパワエレ、赤外光エネルギー利用、チタン合金リサイクル、CO₂回収・資源化
  • VIPワークショップ(RFIベース)に参加した研究者の提案は、背景情報を持って審査される傾向がある

落とし穴と対策

応募者が陥りがちな11の落とし穴とその対処法

1
GビズIDを未取得のまま締切を迎える

jGrants利用にGビズIDが必須。取得に2週間以上かかる場合があると公募要領に明記されている。締切まで残り10日を切っている現時点では極めてリスクが高い。
今すぐgbiz-id.go.jpから申請。取得が困難な場合は直ちにNEDO担当者(mitou@nedo.go.jp)に相談すること。

2
別紙2の研究領域への適合確認を怠る

A〜Eそれぞれに「対象外」条件が細かく設定されている。見落とすと審査対象外になりうる。特に領域CとDは対象外条件が相互参照されており混乱しやすい。
③研究領域セクションで各領域の「対象外」条件を確認。提案書の領域適合説明欄で根拠を具体的に記述し、自身の提案が「対象外」に該当しないことを積極的に示す。

3
研究開発テーマ名が30文字を超える

30文字以内厳守、20文字以内推奨」と明記。jGrantsの「事業の名称」欄と提案書の記載が一致していない場合も不備となる可能性がある。
テーマ名確定後に文字数を計測(スペース含む)。jGrantsの事業の名称欄と提案書記載を必ず一致させる。20文字以内を目安に簡潔化を検討する。

4
Q&A受付期限(3月31日正午)を見落とした

「公募締切1営業日前の2026年3月31日(火)正午まで」が期限。以降は一切受け付けない。曖昧な点を残したまま提出すると、後から確認できなくなる。
残る疑問点を本日中に整理し、mitou@nedo.go.jpに送付。質問は具体的・簡潔に記述し、複数質問はまとめて一度に送付することが望ましい。

5
CO₂削減効果の定量記載を省略する

提案概要に「研究開発に成功した場合のCO₂削減効果」の概算記述が必須。「効果が期待される」などの定性的記述では不十分。審査基準⑥(波及効果)にも直結する重要事項。
省エネ効果(原油換算kL/年)とCO₂削減量(ton-CO₂/年)を定量的に概算して記載。推算根拠の説明も添えると評価が高まる。領域Eでない場合も間接効果を含め記述する。

6
企業単独で応募してしまう

企業のみの体制は対象外と明記。委託予定先の企業から大学等への再委託も不可。この条件を見落とした場合、申請が受理されても審査対象外となる。
企業主体の場合は大学等との産学連携体制を構築。または大学等を代表機関として応募する。産学連携が難しい場合は、大学等のみでの応募(企業連携計画を記載)も検討する。

7
国家戦略を複数選択してしまう

公募要領に「最も関係する国家戦略を1つ選択し、それ以外は削除してください」と明示。複数選択は書類不備となる可能性がある。
1つ選択し、他の行を削除。「その他」を選択する場合は(  )内に具体的な戦略名を記入すること。提出前に必ず確認する。

8
提案概要を1ページに収められない

必ず1ページに収めること」と明記。超過した場合、2ページ目以降は審査対象にならない可能性がある。内容を絞り込む作業に時間がかかることが多い。
早めに下書きし、1ページに収まるよう調整する。フォントサイズ・余白の調整で対応できる範囲を事前に確認。必須記載5項目(研究概要・CO₂効果・研究フェーズ・領域適合・国家戦略)の優先順位を意識して記述する。

★ 事業固有
プログラムオーガナイザーへの服従義務を軽視する

採択後はPOによる研究開発内容等への助言等に従うことが義務。研究方針の大幅変更を強いられる場合がある。「自由に研究できる」という前提で応募すると、採択後に深刻な摩擦が生じる。
POによる研究指導・管理をあらかじめ受け入れる姿勢で応募する。公募説明会動画でPOの研究方向性・重視するポイントを事前に把握しておく。POとの協働をポジティブに捉える研究者に向いた制度。

★ 事業固有
特許出願非公開制度への対応を無視する

経済安全保障推進法(2024年5月1日施行)に基づく保全指定制度が適用される。外国出願が禁止される場合があり、違反した場合は刑罰の対象となる。2026年度は別紙1で詳細規定・対応義務が明記された。
研究テーマが特定技術分野(安全保障上機微な技術)に該当するか事前確認。経済産業省・特許庁のガイダンスを参照し、必要に応じて専門家(弁理士等)に相談する。採択後の知財戦略を今から検討しておく。

★ 事業固有
「不合理な重複」「過度の集中」の確認漏れ

同一研究者が複数の競争的資金で同一・類似研究課題に応募している場合、採択されない。採択後に判明した場合は取消・減額の対象となる。e-Rad上での確認が必須。
e-Rad上の現在の応募・採択状況を確認し、重複応募がないか精査する。類似研究の範囲の判断が難しい場合は、応募前にNEDO担当者に相談しておくことを推奨。

応募チェックリスト

4段階チェックリスト——今すぐ確認から採択後まで

A
今すぐ確認(〜3月31日)
  • GビズIDを取得済みであることを確認(未取得の場合は今すぐgbiz-id.go.jpから申請)

  • Q&Aがある場合は本日中(3月31日正午まで)にmitou@nedo.go.jpへ送付

  • 提案する研究が別紙2のA〜Eのいずれかの領域に適合することを確認

  • 企業単独の体制でないことを確認(産学連携または大学等のみ)

  • 研究開発テーマ名が30文字以内(推奨20文字以内)であることを確認

  • 国家戦略の選択(1つのみ選択・他の行を削除)を完了

  • e-Rad上で現在応募中・採択中の研究課題との「不合理な重複」がないかチェック

B
書類作成時(締切4月1日まで)
  • 提案書(別添1)の記載内容確認・提案概要を1ページに収める

  • CO₂削減効果の定量的概算(原油換算kL/年・ton-CO₂/年)を提案概要に記載

  • 研究開発テーマ名とjGrantsの「事業の名称」欄が一致していることを確認

  • 研究開発責任者研究経歴書(別添2)に研究者の所属・学科/専攻まで記載

  • NEDO事業遂行上に係る情報管理体制等の確認票(別添3)を作成

  • 提案者情報(別添4)を作成

  • 企業が提案者の場合:ワーク・ライフ・バランス等推進企業認定状況(別添5)および直近3年分の財務諸表を用意

  • 研究者リスト(2027年3月31日時点の年齢記入)を作成

  • 体制図・積算総括表(様式Excel)を作成

  • 年次マイルストーン(各年3月の定量的達成目標)を明示

  • 産学連携体制の役割・分担を明確化(大学等のみの場合は企業連携計画を記載)

  • jGrantsで利害関係者入力欄(代表法人名・技術的ポイント100字以内・責任者名・利害関係者)を入力

  • アップロードするファイルにパスワードを設定していないことを確認

  • 提出書類ごとに1つのZIPファイルにまとめていること

C
提出時(4月1日正午厳守)
  • jGrantsで申請を完了し、受付確認をとること(正午を1分でも過ぎると受付不可)

  • 提出後も受付期間内であれば再提出可能(必要に応じて修正・再提出)

  • jGrants障害等で申請が困難な場合は、締切前に直ちにNEDO担当者(mitou@nedo.go.jp)へ連絡

  • 提出確認メールを保存しておく

D
採択後・契約準備
  • 4月下旬のヒアリング連絡に即座に対応できるよう予定を確保

  • ヒアリング対象となった場合は代表者が出席(5月上旬〜中旬)

  • e-Rad上での機関・研究者登録が契約前に完了していること

  • 採択条件(予算・体制・期間の変更等)が付された場合の対応検討

  • プログラムオーガナイザー(PO)との連携体制を整備する準備

  • 研究開発推進委員会の設置・運営計画を立案

採択率向上のための最重要3原則

  • ① 革新性・独創性の明確な主張:「既存技術の改良」ではなく「技術の非連続的ブレークスルー」を具体的に示す
  • ② 「30年後の社会実装」シナリオの具体性:CO₂削減効果の定量的見積もりと30年後のインパクトを描く
  • ③ 別紙2の領域適合性の明示:適合根拠と「対象外」条件に該当しないことを積極的に示す

問い合わせ先

項目 内容
機関名 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
部署 フロンティア部 先導研究ユニット 新技術・未踏チャレンジチーム
E-mail mitou@nedo.go.jp
受付期間 〜2026年3月31日(火)正午まで(以降は受け付けない)
公募ページ https://www.nedo.go.jp/koubo/SM2_100001_00110.html

本ガイドはKouboostが収集した公開情報(公募要領・公募ウェブページ)をもとに編集者が執筆したものです。最終的な応募判断には必ず公式の公募要領を参照してください。

作成日:2026年3月22日 / 対象:NEDO先導研究プログラム/未踏チャレンジ 2026年度公募

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